バスルームをアートの域まで高める空間デザインのポイントとは?

一日の疲れを洗い流すバスルームは、単に身体を清めるだけでなく、思考や感性をリセットするための特別な場所です。もし、その空間が、感性を解き放つアートで満たされていれば、入浴という日常が、心を深く癒す特別な体験へと変わることでしょう。

この記事では、バスルームを芸術の域まで高めるためのデザイン要素と、実際の事例をご紹介します。

バスルームをアート空間に変える、3つの構成要素

上質な空間とは、高価なものを取り入れるだけで完成するわけではありません。そこには、使う人の心に響くように、機能性・美しさ・快適さを調和させた 、緻密に計算されたデザインの思想が存在します。ここでは、バスルームを芸術的な領域へと引き上げるための3つの構成要素について、紐解いていきます。

1. 光を操る

アートな空間において、照明は単なる明かりではありません。空間そのものをかたちづくり、雰囲気を決定づける大切な要素です。
例えば、光源を直接見せず、天井や壁に反射させた光で空間を満たす間接照明。その柔らかな光は、バスタブの滑らかな曲線や、壁面タイルの繊細な質感を優しく浮かび上がらせます。光が直接当たらないことで生まれる穏やかな陰影は、空間に深い奥行きと静寂をもたらします。煌々と照らすのではなく、あえて影の部分を残すことで、光と影のコントラストが、空間に豊かな表情を与えるのです。

また、採光を工夫して自然光を取り入れることができれば、時間帯によって変化する光のグラデーションが、空間にやさしい変化をもたらします。朝のやわらかな光は一日の始まりにやさしく寄り添い、夕暮れの斜光は穏やかで静かなひとときを演出します。
このように光の性質や配置を意識的に活用することが、バスルームを単なる機能空間から、感性に訴えるアートのような場へと導く第一歩になります。

2. 壁を飾る

バスルームの壁は、空間の印象を決定づける巨大なキャンバスです。どのような素材を、どのように使うか。その選択が、空間の雰囲気や居心地を左右します。
たとえば、大判のタイルを使えば、継ぎ目が少なくなることで視界が途切れず、空間に広がりと統一感が生まれます。線を極力排除することで、静けさと奥行きを感じさせる、伸びやかな印象を与えることができるでしょう。

一方で、細かなタイルやモザイクタイルなどを用いれば、光の反射や素材の立体感が活かされ、リズミカルで装飾的な印象を演出できます。職人の手仕事が感じられる凹凸のあるタイルや、特徴的な色合いを持つ素材を壁の一部に取り入れることで、視線を引きつけるアクセントとなるでしょう。
空間全体が引き締まり、視線が集まるポイントが生まれることで、空間に物語とリズムが加わります。
壁を単なる面として捉えるのではなく、絵画を選ぶように素材を選び、配置することで、壁面は空間の主役となるのです。

3. 視線を集める

空間に足を踏み入れた瞬間、誰もが無意識に視線を向ける場所。それをインテリアの世界では「フォーカルポイント」と呼びます。フォーカルポイントが明確な空間は、デザインの意図が伝わりやすく、心理的な安定感と美しさを感じさせてくれます。

バスルームにおいては、その中心となる存在がバスタブです。設置の仕方や形状により印象は大きく変わりますが、たとえば置き型のバスタブであれば、それ自体が彫刻のような存在感を放ち、空間全体の視線を集める主役となります。滑らかな曲線や素材の質感が際立ち、機能性に加えて、バスタブならではの造形美が空間全体の魅力を高めてくれます。

もちろん、埋め込み型のバスタブであっても、周囲の素材や照明との組み合わせ、段差や壁のあしらい方によって、十分にフォーカルポイントとして演出することが可能です。大切なのは、空間のどこに視線を導くかを意識して設計すること。

バスタブをただの設備として捉えるのではなく、空間の構成要素として「見せる」存在にすることで、バスルームは訪れるたびに心が惹かれるアートのような空間へと変わっていきます。

アルティス×ART MORIYA ― アートと機能性が融合した唯一無二のバスタブ

バスルームをアート空間へと高めるための要素を解説してきましたが、それらを実際にかたちにしたバスタブが、アーティスト守谷玲太氏とアルティスのコラボレーションにより誕生しました。空間の主役として圧倒的な存在感を放つこの製品は、アートと機能性が見事に融合した、唯一無二の作品です。

守谷氏は、日本伝統の「藍」と現代の左官技術を世界で初めて融合させた第一人者であり、天然藍を塗材として扱う独自の技法を確立。「藍左師」という唯一無二の肩書きのもと、インテリアやアート、プロダクトの世界で活躍しています。

イタリアの叡智「オルトレマテリア」― 持続可能な美しさと機能性

このバスタブの塗装に用いられているのが、イタリア製の左官意匠材「OLTREMATERIA(オルトレマテリア)」。セメントを一切使用せず、環境負荷の低いアクリル樹脂を主成分とした素材で、耐水性・耐久性に優れ、屋外使用にも対応する機能性を備えています。まさに芸術性と実用性の融合と言える素材です。

一つひとつ手仕事で仕上げられるバスタブは、プロダクトでありながら作品でもあり、使い手の感性と共鳴するアートと言えるでしょう。

「藍」を纏うバスタブ ― 記憶を呼び覚ます、世界でひとつの青

このコラボレーションの中心にあるのが、守谷玲太氏の手により、アルティスの純白のバスタブに施される「藍」の表現です。

守谷氏は、コテ・ハケ・スプレーといった多彩な道具を使い分け、藍を幾重にも塗り重ねていくことで、深みのある豊かな色彩を生み出します。その仕上がりは、海や空、遠くに霞む山々のような、どこか懐かしさを感じさせる色合い。こうした藍の色は、「記憶の色」とも評され、人々の心の奥にある原風景や、美しい思い出を静かに呼び覚ますといわれています。

藍とオルトレマテリアが融合することで、バスタブのエプロン(側面)には、静けさと力強さが同居する唯一無二の表情が浮かび上がります。

見るたびに印象が変わるその質感は、バスルームを単なる機能空間ではなく、感性を満たす場へと変えてくれるでしょう。

※ご希望に応じて、藍以外のカラーバリエーションにも対応可能です。

世界にひとつの作品を、その目で確かめてください

静謐でありながら力強い佇まい、そして光を受けて繊細に表情を変える「藍」の奥深い世界を、ぜひアルティスのショールームでご体感ください。

写真だけでは伝わらない素材の質感、そして空間全体がアートへと昇華する驚きが、そこにあります。唯一無二の作品との出会いが、あなたのバスルームの概念をきっと変えるはずです。

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